甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。
「瀬良くん速すぎ……!?」
「きゃー!!かっこいいー!!」
「こっち向いてー!」
もはやファンと化した女の子たちの歓声が、校庭中から響き渡る。
もちろん、私も同意だ。
……速い。
ほかの誰と、比べものにならないくらい、速い。
その姿から、目が離せない。
そして千紘くんは、一周と少し走ったところで、二位の赤組をぬかした。
それに、また歓声が響く。
……青組、抜かせるかな。
その少し前を走る青組。
ゴールまであと少し。
抜かせる、のかな……。
ドキドキしながら、千紘くんだけを見つめる。
……そして。
千紘くんは、ゴールテープを切る直前で、青組を抜かした。
「なんと、これは歴史に残る大逆転勝利です!
優勝は……白組です!!」
そんなアナウンスが届くと、みんなしてわああっと歓声をあげた。
千紘くんは、同じ白組の人たちに囲まれている。
たくさんの人からの千紘くんを称える声に、楽しそうな笑顔で返していた。