甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


それからすぐ、千紘くんと救護用のテントまで行って。

だけど、私のねんざは思いのほかひどかったらしく、保健室に連れていかれてしまった。
……ちなみに、なぜか千紘くんもついてきた。


「それじゃあ、私は閉会式が始まるから、テントに戻らなくちゃ。
椎葉さん、痛みが引いてきたら、校庭まで戻ってね。……瀬良くんもよ」

「分かりました!」


保健室の先生の言葉にうなずいたのは、私だけ。

千紘くんの方を見ると、口をつぐんだまま。

……へ、なんでぎゅっと唇を真一文字にしてるの。


「分かったわね、瀬良くん」

「……」

「……はあ」


えっ、ちょ、なんで黙ったままなの?
うなずかないことに、なんか意図でもあったりするの?

……んー、分かんない。


「瀬良くんってもしかして、椎葉さんのこと──」

「あっ、それ以上はなにも言わないでください」

「ふふっ、なるほどね」


がんばりなさいね、瀬良くん。


そう笑うと、先生は保健室から出て行ってしまった。


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