甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


私の目いっぱいに映ったのは、驚いた顔をしている千紘くんの姿で。


「……ち、千紘くん!?なんで……!?」

「なんでって、俺も聞きたいんだけど」


ええっと、えっと……。

な、なんかこの光景、デジャヴじゃない?
ほら、えっと、私が千紘くんに忘れ物を届けに行ったとき……。

って、そんなことはどうでもよくて!


そうだ、千紘くんが風邪ひいてて、私が看病してて。
そしたら、千紘くんが……。

ぽんっと顔が赤くなる感覚がして、思わず両手で頬を包む。

ば、ばかっ、思い出すな私……っ!!


あ、あれ、なんで私こんな時間まで、ここにいるんだっけ。

手をつなごうって言われて、そして、そのまま……。


「なに、百面相して。なんかあった?」

「なんかあった?じゃないよ……っ。
そうだよ、全部千紘くんが悪いんじゃん……!!」

「え?俺?なんかしたっけ?」

「……っ、忘れたの……!?」


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