甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


ど、どうしよう。
こういうとき、なんて言えばいいんだろう。


「はは……」


結局答えは出なくて、私は苦笑いを浮かべた。

吉村さんたちは相変わらず、嫌な笑顔を浮かべて私を見ている。


「まあでも、ちゃんと来たから許してあげるよ。
呼びだされた理由は……、分かってるよね?」

「えっ、と……」


一歩二歩と近づいてくる吉村さんに、私も後ずさりする。

なにこの威圧感……。怖い……っ。


「じゃあ、まずネタバラシからしよっかなあ~。
最近、毎日のようにロッカーに紙切れが入ってたでしょ?」

「え……、はい」

「あれを書いたのは私たちでした~」


あははっ、と甲高い声をあげて吉村さんは笑う。


「な、なんで、吉村さんが……」

「……決まってるよね?」


急に、吉村さんの顔が真剣そのものに変わった。

単なる真剣じゃなくて、私を見下すような、怖い顔。


……えっ、私、今、心の声……。


< 153 / 182 >

この作品をシェア

pagetop