甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。
そうだよ。
きっと、屋上にたどり着くまで、色々なところを探して回ったんでしょ。
そんなの、優しい以外になんて言ったらいいの。
「それは、ゆあだから」
「……え?」
「ゆあじゃなかったら、こんなことしない」
どくんっ、と心臓が高鳴る。
「どういう、意味……?」
「そのまんまの意味」
私を特別扱いしてるみたいに聞こえるじゃん、それじゃあ。
やっぱり千紘くんって、ずるい。
……本当はそうじゃ、ないかもしれないのに。
「暗くなるし、もう帰ろ」
「……うん」
「立てる?」
「立てるしっ」
ばかにしてるの、もうっ。
立つくらい、できるに決まって……。
「わあっ!?」
勢いよく立ち上がった瞬間、体がぐわんと横に揺れた。
そのまま立ち上がれずに、私はその場にぺたんと座る。
えっ、なんで……っ!!
「……はあ」
「な、なんでため息つくの!?」