甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


思わず頬をふくらませると、千紘くんはまたため息をついて。


「だって、そりゃそうなるだろ。
あんな炎天下に長い時間いたんだから」

「あっ……」


……ばかじゃん。
体調悪いとか、さんざん思ってたくせに、私。


「……千紘くんが来てくれたから、体調悪かったのとか全部忘れてた」

「っ、なんなのお前」

「えっ、お前って言わないでっ」

「ツッコむとこそこかよ」


なぜか千紘くんの頬が少しだけ赤くなっているように見えて、鼓動が速くなる。

な、なんでかは、分かんないけど!


「ま、でも怒る余裕あるなら大丈夫だな」

「……」

「飲み物買ってくるからちょっと待ってて」


そう言うと千紘くんは、そそくさと屋上から出て行ってしまった。

ちょ、ちょっと。
ひとりにしないでよ。寂しいじゃん。


でも、千紘くんのことだから、ちゃんと戻ってきてくれるよね……?

すると、五分くらいで千紘くん戻ってきて。


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