甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。
あっ、千紘くんかな……!?
んー、でも今は手を離せないや……。
玄関のドアは開けっ放しだし、入ってきてもらおう。
一旦まな板の上に包丁をおいて、インターホンから話しかける。
「玄関のドア開いてるから、入ってきて!」
それだけ言ってキッチンに戻るとすぐに、玄関のドアが開く音がした。
かと思えば、バタバタと走ってくる音が聞こえて。
な、なに……!?どうしたんだろう……っ。
包丁を持とうとするのをやめて、様子を見守る。
するとすぐに、焦ったような千紘くんが現れた。
「ち、千紘くん……?」
「……ゆあっ」
余裕のなさそうな声に驚いている暇もなく、背中にぎゅっと抱きつかれて。
「ひゃあっ!?」
「……っ、ゆあ」
「な、なに!?急にどうしたの!?
っ、ねえ、料理できないって……!!」
「……今はいーから」
どうしよう、心臓の音がうるさい……っ。
な、なんで急にこんなこと……っ!