甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


今日から、早いことに授業が始まるので、お弁当が必要になる。

昨日の晩ご飯の残りを詰め込むだけの、特にかわいげのないお弁当。
……ついでに言うなら、お弁当箱もだけど。

気にしない気にしない。

食べられたらそれでいいんだから。


「いってきまーす」


カバンを手に持って家を出る。

……返事が返ってこないの、結構寂しい。


玄関のカギを閉めると、ふと足元に影が落ちてきて。


「あ、椎葉さんじゃん。はよ」

「お、おはようっ」


見上げると、そこにいたのは瀬良くんだった。

瀬良くんは、にやりと意地悪そうな顔をして。


「今日はちゃんと起きたんだね。
昨日はあんなに急いでたのに」

「ば、バカにしないで……っ!」

「してないって」


軽快に笑う瀬良くん。

と、そのままぽんっと私の頭に手をのせた。


「へ……っ」


ぽんっと顔が熱くなる感覚がして、思わず手で頬を触る。

そんな私の顔を、瀬良くんはのぞきこんで。


「あれ、顔真っ赤じゃん、椎葉さん」


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