甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


「うるさい…っ、赤くない……!!」


や、やっぱり意地悪だ……っ。

普通気づいてても言わないでしょ……!

そもそもなんで触れてくるのよ……っ。


もうっ、朝からあわあわさせないでよ。


「てか、は、早く学校行って……!?
私あとから行くから……!」

「あー、分かった分かった」


なによ、そのあしらってる感じ。
やっぱりバカにしてるじゃん。


「じゃーな」


もう一回ぽんっと頭に手をのせたかと思えば、あっけなく行ってしまった。


……なんなの。
なんで私は、こんなに振り回されてるの。

なんで、瀬良くんが行っちゃったことを、ちょっと寂しく思ってるの。


あのときみたいに、きゅんってしない。

だって今の瀬良くんは、本当の瀬良くんだもん。
多分、爽やかなレッテルを張ってる瀬良くんにも、もうきゅんってしない。


……それなのに。


「……ばか」


なんでこんなに、調子が狂うの。

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