甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


そしたら、そのうち公園の外に逃げて行ってくれるから。

その日も外まで逃がした後、再びちーくんのもとへ向かう。


『ごめんね、ゆんちゃん』

『なんでちーくんがあやまるの?
ちーくんは、なんにもわるくないでしょう?』

『……でも、ぼくがよわいから』

『つよいひとは、よわいひとをまもらなきゃだめなんだよ!
ゆあのおかあさんがいってたもん』


いじめちゃだめなんだよ、と私は続けた。

このとき、私は確かにちーくんのことが好きだった。
弱いとか、そんなの関係なしに好きだった。


だけど、そんな幸せな日々は、突然幕を閉じたのだ。

忘れもしない、小学二年生の終わりごろのこと。

学校が終わって、いつも通り公園に向かうと、先にちーくんが来ていて。


『ちーくんっ』

『……ゆんちゃん』

『どうしたの?げんきないね』


いつもよりちーくんの声が小さいことに気付いて、私は真っ先にそう言った。


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