甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


すると、ちーくんは寂しそうに下を向いてしまって。


『どうしたの、ちーくん』

『あのね、ゆんちゃん。……いわなきゃいけないことがあるの』

『いわなきゃいけないこと?』


そう、とちーくんがうなずく。

たしか、二人でブランコに乗っていたっけ。


『ぼくね、ひっこすことになったの』

『……ひっこす?』

『うん。もうすぐね、とおいところにいかなきゃいけないの』


すぐには理解が追い付かなかった。

だって、ずっと一緒にいたのに。そう、ずっと。


『だからね、きょうであえるの、さいごなんだって』

『えっ……』

『ぼくのおかあさんがいってたんだ。ちゃんとおわかれしてきなさいって』


嘘だと思いたかった。
でも、ちーくんが嘘をつく人ではないことくらい、よく分かっていた。

どうして、急に。
もうちーくんと一緒にはいられないの?


『そんなの、いやだよ……っ』

『ぼくもいや……』


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