甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


ゆんちゃんといっしょにいたい、とちーくんは続けた。

そう言ってもらえたことが嬉しくて、でもそれと同じくらいに悲しかった。


その日は、二人でわんわん声をあげて泣き続けた。
私もちーくんも、そろっておかあさんに抱きかかえられて帰った。

それから、私たちがもう会うことはなかった。

機会があるなら、もう一度ちーくんに会いたい。



***



よしっ、学校の準備完了っ。

身支度は整えて、制服にも着替えた。
あとは千紘くんを起こして、朝ご飯を食べるだけだ。

家の外に出て、そのすぐ隣の家の鍵を開けて入る。

それから、千紘くんの部屋に向かう。
最初は慣れずにどぎまぎしていたけど、もうとっくに慣れてしまった。

部屋のドアを数回、コンコンとノックする。

……けど、大体千紘くんの声はしない。

今日もいつものようにしなかったので、勝手にドアを開けて部屋に入りこんだ。

入ってすぐのベッドで、千紘くんは寝息をたてて気持ちよさそうに寝ている。


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