甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。
「いったぁ……」
……ぶつかっちゃった。
とりあえずスカートについたごみを払うようにしながら、私は立ち上がる。
「大丈夫?」
と、頭上から降ってきた男の人の声に、はっとして、思わず身構えた。
そうじゃん。
自分の心配する前に、まずあやまらなきゃじゃん……!!
私は相手の顔も見ずに、ばっと勢いよく頭を下げた。
「ごめんなさい、ぶつかってしまって……!」
ああもう、初日から寝坊だったり、人にぶつかったり、ほんと何してんの私。
なんかついてないな……。
なんてどこかいたたまれない気持ちになっていると、「大丈夫だから、顔上げてよ」と、優しい声が聞こえてきて。
おそるおそる顔をあげると、優しい顔をして笑っている、超美形男子がいた。
「……えっ!?」
「ん?なんか僕変?」
「あっ、いやいや、そういうことじゃなくて……!」
あなたがめっちゃイケメンだからです……!!
変なんて断じて思ってません!!