甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。
心の中で彼の言葉に異議を唱えながら、きょとんとした表情をしている彼を見つめる。
え、本当に超イケメンじゃんこの人。
毛穴なんて一つも見当たらないくらい、肌真っ白ですべすべだし。
めっちゃ目大きいし、鼻はしゅっとしてて、唇は少し薄くてまったく乾燥してない。
絶対モテるよね。全体的に、優しそうな雰囲気かもしだしてる。
「ん?そんなに見つめてどうしたの?」
「あっ、いや……!!すみません!」
面白そうにくすくす笑う彼に、体温が上がる私。
からかわれたことなんてどうでもよくて、ただ笑顔がかっこよすぎる。
すごい爽やかなんですけど。
……てか、時間やばいよね。
私が校門に入ったとき、校舎に立てかけてある時計をみたら、始業まで十分切ってた。
それから、教室を探すのに五分はかけてるから……。
……え?
「あの、時計持ってたりします……?」
「え、時計?」
「始業まであと何分くらいあるか知りたくて……」