甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


お、起きた……!?
よかった、これで解放される……。

ほっと一息吐くと、すぐそばから瀬良くんの声がした。


「……し、いば、さん……?」

「な、なに……!?」

「……、ん……っ」


安心したのも束の間。
瀬良くんは私を離すどころか、さらにぎゅっと抱きしめてきて。


「えっ、ちょ、は、離してってば……っ!」


私がそう抵抗しても、すー、すー、と寝息が聞こえるだけ。

ちょっと、いい加減起きてよ……っ!!


「せ、らくん……っ!!」


さすがに起きてもらわないと、これはまずい。

こんなことしたら、女の子全員に怒られそうだけど、これしか手段がないかも……っ!


「ご、ごめんなさい……!許して、ね……っ」


小声でそうつぶやいてから、瀬良くんの頬に手を伸ばす。

そして、その頬をつねって、軽く伸ばした。


「……いっ……」


私が手を離すと同時に、瀬良くんが顔を歪めた。

……さすがに起きた、よね……?


「瀬良くん、瀬良くん……っ!」


< 53 / 213 >

この作品をシェア

pagetop