甘い記憶を溶かしたら
ふたりきりのミーティングルーム。残業時間ってもっと孤独な時間だと思ってた。
「ロゴ位置か、迷ってるの?」
「はい……このツバメロゴの場所なんですけど。左上に置いたら文字とぶつかるし下だと目立たないし、コンビニの棚に並んだときの見え方を考えると、どれがベストなのか分からなくなっちゃって」
ロゴをうまく反映させたい。でもこればかりが主張されるのも避けたい。ラフを見つめながらも頭を悩ませていることを相談したら昴先輩はさらりとタブレットを自分の方へ回して言った。
「視線の流れで見てみたら?」
「視線の……?」
「人って、モノを見るとき左上から右下に向かって自然に目を動かすんだ。ポスターでも雑誌の見出しでも、だいたいそこを起点に視線が滑るように作ってる。だから左上にロゴっていうのは定番だけど、ツバメを主役にするかナビ役にするかで変わってくる」
「ナビ……役?」
言葉を繰り返すと「うん」と微笑む昴先輩の笑顔の破壊力が怖い。
「例えば、ロゴが誘導する目印になるように配置する。パッケージの中で、どこに注目してほしいかっていう視線の導線を意識してみるといいかもしれない。ロゴが目立つだけじゃなくて、商品の雰囲気やコピーにも自然につながっていくように」
昴先輩はタブレット上から指先をゆっくり動かしロゴの位置を少しずつ動かして見せてくれた。左下に少し傾けて配置し、ツバメの尾羽が文字の流れに沿うようにラインを引く。
「たとえばこんな風に置けば、ツバメがサブコピーを運んでるみたいに見えるだろ? 文字が視線の最後にふっと届いて、言葉が印象に残る。やりすぎると狙いすぎだけど、自然に誘導できたら理想」
「……わぁ……」
私は思わず息を飲んだ。
「ロゴ位置か、迷ってるの?」
「はい……このツバメロゴの場所なんですけど。左上に置いたら文字とぶつかるし下だと目立たないし、コンビニの棚に並んだときの見え方を考えると、どれがベストなのか分からなくなっちゃって」
ロゴをうまく反映させたい。でもこればかりが主張されるのも避けたい。ラフを見つめながらも頭を悩ませていることを相談したら昴先輩はさらりとタブレットを自分の方へ回して言った。
「視線の流れで見てみたら?」
「視線の……?」
「人って、モノを見るとき左上から右下に向かって自然に目を動かすんだ。ポスターでも雑誌の見出しでも、だいたいそこを起点に視線が滑るように作ってる。だから左上にロゴっていうのは定番だけど、ツバメを主役にするかナビ役にするかで変わってくる」
「ナビ……役?」
言葉を繰り返すと「うん」と微笑む昴先輩の笑顔の破壊力が怖い。
「例えば、ロゴが誘導する目印になるように配置する。パッケージの中で、どこに注目してほしいかっていう視線の導線を意識してみるといいかもしれない。ロゴが目立つだけじゃなくて、商品の雰囲気やコピーにも自然につながっていくように」
昴先輩はタブレット上から指先をゆっくり動かしロゴの位置を少しずつ動かして見せてくれた。左下に少し傾けて配置し、ツバメの尾羽が文字の流れに沿うようにラインを引く。
「たとえばこんな風に置けば、ツバメがサブコピーを運んでるみたいに見えるだろ? 文字が視線の最後にふっと届いて、言葉が印象に残る。やりすぎると狙いすぎだけど、自然に誘導できたら理想」
「……わぁ……」
私は思わず息を飲んだ。