甘い記憶を溶かしたら

「また……相談していいですか?」

 ずっとひとりでやってきたのに。任されるばかりで抱えてくることが多かった。誰かと一緒に、よりかはひとりで。だからないんだ……こんな風にお願いしたり甘えたこと。

「……もちろん」
「……」

 ――どうしよう。

 私はまだ……ううん、また昴先輩に恋をしてしまったかもしれない。

「帰ろ。送ってく」
「はい……って、ええ!?」

 今なんて!? 送ると言ってくれた昴先輩。送る? 私を? 家まで!?

「そんな! 大丈夫です!」

 昴先輩に送ってもらうなんて!  そんな気持ちで全否定したのに笑われて。

「まずはそういうところからだな」
「え?」
「素直に甘える」

 ――甘えるなんて……。
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