甘い記憶を溶かしたら
「あんな風に、莉久のことで泣いてたくせに」
あのとき、莉久と喧嘩した理由……それは。
「莉久というよりガチャガチャが……」
「ん?」
「莉久が私の狙ってるガチャガチャ引いたから」
涙の理由、喧嘩になったキッカケは……。
「……それまさかカプとれスライムのやつ?」
「そう! しかも金色の限定! 私ずっと回しても出なかったのに……!」
「……」
「課金しまくってでも出ないのに、莉久はあっさり引いて……なんか悔しくて……それをクラスの男子と交換する約束までしてて。私が欲しいの知ってるくせに、理由聞いたら自分の欲しいやつをその子が持ってるからって。お前持ってねーじゃんって……持ってないけど! だからって……ってこれ恥ずかしすぎるから言わせるのやめてください」
変な沈黙。理由がくだらなさすぎて羞恥心でやられそう。
「ただの喧嘩ってこと?」
「まぁ、はい……」
「付き合ってて揉めたとかじゃなくて? ガチャが理由なの?」
「……はい、すみません」
そんなことで本気で泣いている高校生でした、ごめんなさい。と心の中で盛大に謝罪する。
「莉久の言い方がぁ……すごいすっごいムカついて。自慢して見せびらかして、でもあげようか? みたいにチラつかせたらやるかバーカって……」
「……言いそうだな、あいつ」
「あれ本当にムカついて! 悔しくて!」
思い出したらまたムカついてきてヒートアップしかけた私に「はぁぁ」と大きな溜息をこぼされてハッとした。
「あ、すみません」
「いや……なんか、なんだ……そうなんだ」
また変な沈黙。そして俯いてしまったままの昴先輩は何を思っているんだろう。
あのとき、莉久と喧嘩した理由……それは。
「莉久というよりガチャガチャが……」
「ん?」
「莉久が私の狙ってるガチャガチャ引いたから」
涙の理由、喧嘩になったキッカケは……。
「……それまさかカプとれスライムのやつ?」
「そう! しかも金色の限定! 私ずっと回しても出なかったのに……!」
「……」
「課金しまくってでも出ないのに、莉久はあっさり引いて……なんか悔しくて……それをクラスの男子と交換する約束までしてて。私が欲しいの知ってるくせに、理由聞いたら自分の欲しいやつをその子が持ってるからって。お前持ってねーじゃんって……持ってないけど! だからって……ってこれ恥ずかしすぎるから言わせるのやめてください」
変な沈黙。理由がくだらなさすぎて羞恥心でやられそう。
「ただの喧嘩ってこと?」
「まぁ、はい……」
「付き合ってて揉めたとかじゃなくて? ガチャが理由なの?」
「……はい、すみません」
そんなことで本気で泣いている高校生でした、ごめんなさい。と心の中で盛大に謝罪する。
「莉久の言い方がぁ……すごいすっごいムカついて。自慢して見せびらかして、でもあげようか? みたいにチラつかせたらやるかバーカって……」
「……言いそうだな、あいつ」
「あれ本当にムカついて! 悔しくて!」
思い出したらまたムカついてきてヒートアップしかけた私に「はぁぁ」と大きな溜息をこぼされてハッとした。
「あ、すみません」
「いや……なんか、なんだ……そうなんだ」
また変な沈黙。そして俯いてしまったままの昴先輩は何を思っているんだろう。