シンユウノススメ
「キャンプって言っても心配しないで。寝泊まりするのはうちの別荘だから」

「別荘とか当たり前に言えんの、やっぱ香乃ってすげーな」

「凄いのはパパだから。それでね、別荘の庭でバーベキューとかできるよ。一週間もあればゆっくりできるでしょ?」

「ご迷惑じゃないかな…」

「むしろ大歓迎だよ。パパがね、今年も仕事が忙しくてムギの相手してやれそうにないからお友達が来てくれたら助かるって言ってるの。保護者としてお手伝いさんが何人か同行してくれるし、ご両親も安心だと思うんだけど。どう?」

「他にも誰か呼ぶの?」

呼ぶわけない。

今でこそ友達も、誘ってくれる男子も居るけれど、興味が無い。
メイちゃんと一週間もずーっと一緒に居られるのにそんな邪魔者は必要ない。

メイちゃんの視線を辿る。
あーあ。溜め息が出ちゃう。
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