もう一度、君と恋をするために
お昼休み。

人の少ない屋上のベンチに座って、お弁当の蓋を開けた。

だけど、箸が進まない。

頭の中には、さっきの会話がぐるぐると回っていた。

悠一と、美波ちゃんと、映画。

「断るよ」と言ってくれた言葉は嬉しかった。

でも、それを“言わせた”自分の狭さにも、なんだか気持ちが落ち込んでいた。

そのとき、視界の端に影が落ちた。

「珍しいな、こんなところでお昼なんて。」

顔を上げると、悠一が立っていた。

「悠一……お昼、食べたの?」

「うん。そこのラーメン屋の帰り。」

そう言って、当たり前のように私の隣に腰を下ろす。

隣に座られただけで、胸がドキンと鳴った。

「全然、食べてないじゃん。」

「うん……」

「うんって。調子、悪い?」

心配そうに覗き込まれて、目をそらした。

本当は“調子”なんかじゃない。

ただ、あなたが気になって、何も喉を通らないだけ。
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