もう一度、君と恋をするために
気づけば、私はうなずいていた。

まだ“好き”とか、“気になる”とか、そんな感情には届いていないかもしれない。

けれど、誰かのまっすぐな想いに触れたのは、久しぶりだった。

その日も、三浦さんと一緒にランチに出かけた。

並んで歩く道。少し肌寒い風に、上着の袖を引き寄せる。

ふと前を見ると、悠一がこちらに向かって歩いてきた。

足がほんの一瞬止まりそうになる。

……視線が合った。

でも、それは一秒にも満たない一瞬だった。

私が反射的に目をそらすと、悠一は何でもないような顔で、私の隣をすれ違っていった。

何も言わなかった。

立ち止まりもしなかった。

――あの人が、何も言わない。

そう思った途端、胸の奥にひどく冷たい風が吹き込んだ。

でも、それを「寂しい」なんて思う資格、私にはない。

自分から終わらせた恋。

それなのに、こんなふうに心を乱すなんて――あまりにも身勝手だ。
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