もう一度、君と恋をするために
彼の声が、心に染み込んでくる。

私の知らなかった想い。

言ってくれなかったのは、強がりだったのか、優しさだったのか。

「……俺、あの時に戻れるのなら、二度と真白を離さない。」

静かに、けれど決意のこもった声だった。

その言葉に、胸が跳ねた。

「悠一……」

見つめ返すと、悠一の瞳は真っ直ぐに私を捉えていた。

「こんなにも、別れた女を取り戻したいと思ったことなんて、今までなかった。」

それは、つまり──
私とやり直したいってこと?
もう一度、隣にいたいってこと?

言葉にできないまま、私は彼を見つめた。

それに気づいた悠一が、そっと息を飲み、ゆっくりと、迷いのない動きで顔を近づけてくる。

「……理性が、ぶっ飛ぶ。」

その呟きが聞こえた瞬間、私はもう考えるより先に動いていた。

伸ばした手で彼の胸に触れ、気づけば、自分から唇を重ねていた。

触れた瞬間、心が震えた。

熱が、過去も未来も全部溶かしていくようだった。
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