夢の続きを、あなたと
「……個人で、って……それって、受注を?」
「うん。個人の作品として、アルファクラフトと契約する。会社じゃなくて、俺個人で」
――それはつまり、雄馬が、再び『私』と仕事をする、ということ。
「でも……それって、大変なんじゃない? 家具の仕事だってあるし、休む暇なくなるよ?」
「平気。……いや、正直言えば、楽じゃない。でもさ、美月の企画を聞いたとき、俺、自分の中でまた火が点いたんだよ。ああ、こういうのがやりたかった、って」
雄馬はそこまで言うとひと呼吸して、再び口を開いた。
「俺、実は来年三十になるのを機にここから独立するつもりなんだ。家具職人として、いろいろ学ばせてもらったことを活かして、ここ、こもれびと同じように完全受注の手作り家具職人になる」
そう言って、雄馬は私に企画書を見せた。
昨日と逆で、雄馬側のプレゼンだ。
雄馬はこの工房に就職して、若手の職人の技能コンテストで金賞を受賞した実績がある。
そのネームバリューを活かして独立すべく、すでに各所に根回しも済ませているという。
新しい屋号は、『工房佳宵』。ぱっと見で何と読むかわからなかったけれど、ご丁寧に屋号にはふりがなが振られている。
どんな意味が込められているかは記載がないので、また後ほど聞いてみることにしよう。
生活の安定を選び、無機質な生活を送る私とは真逆で、雄馬はいばらの道を自ら切り開き、充実した日々を過ごしている。私は雄馬のことが眩しく見えて、直視できないでいる。
「うん。個人の作品として、アルファクラフトと契約する。会社じゃなくて、俺個人で」
――それはつまり、雄馬が、再び『私』と仕事をする、ということ。
「でも……それって、大変なんじゃない? 家具の仕事だってあるし、休む暇なくなるよ?」
「平気。……いや、正直言えば、楽じゃない。でもさ、美月の企画を聞いたとき、俺、自分の中でまた火が点いたんだよ。ああ、こういうのがやりたかった、って」
雄馬はそこまで言うとひと呼吸して、再び口を開いた。
「俺、実は来年三十になるのを機にここから独立するつもりなんだ。家具職人として、いろいろ学ばせてもらったことを活かして、ここ、こもれびと同じように完全受注の手作り家具職人になる」
そう言って、雄馬は私に企画書を見せた。
昨日と逆で、雄馬側のプレゼンだ。
雄馬はこの工房に就職して、若手の職人の技能コンテストで金賞を受賞した実績がある。
そのネームバリューを活かして独立すべく、すでに各所に根回しも済ませているという。
新しい屋号は、『工房佳宵』。ぱっと見で何と読むかわからなかったけれど、ご丁寧に屋号にはふりがなが振られている。
どんな意味が込められているかは記載がないので、また後ほど聞いてみることにしよう。
生活の安定を選び、無機質な生活を送る私とは真逆で、雄馬はいばらの道を自ら切り開き、充実した日々を過ごしている。私は雄馬のことが眩しく見えて、直視できないでいる。