夢の続きを、あなたと
　私が女性であることを理由に理不尽な言いがかりをつけられたりする場面を見た雄馬は、そんな時は何を言うわけでもなく、そっとジュースを私に差し出した。

　そう、今日、私に差し出したあのジュースだ。
　私は無言でそれを受け取ると、泣きながらそれに口をつける。

　そういえば、進路のことでお互いの意見が食い違い、私たちが別れを決めたあの日も、今日みたいに雨が降っていたな……
　電車の窓に打ち付ける雨は、あの日の私の涙と同じく滲んで見えた。

　
　会社のある最寄り駅に到着する頃には、雨も小雨に変わっていた。
　私は改札を出て駅舎から外に出ると、手に持っている傘を差して会社へ戻った。

　会社に戻ると、こもれびのアポについて報告をまとめ、上司に提出した。
　それが終わると、外出中に溜まっていたデスクワークもこなしていく。

　外出中に掛かっていた電話を確認して折り返しの連絡を入れ、取引先から届いているメールに返信をしていると、いつの間にか定時を過ぎていた。

　パソコンの画面入力に集中していると、前傾姿勢で固まってしまうため、入力が終わった後の眼税疲労はもちろんのこと、肩こりが悪化している。
　パソコンの電源を落とすと、私は画面を閉じて両手の指を組んで思いっきり伸びをした。
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