さっちゃんの足跡
4. 幼稚園
家から20分くらいの所に松の木幼稚園っていう小さな幼稚園が有る。
ママはここの卒園生だったから相談に行ってみた。
「見えないんじゃあ大変よね。 来れるかしら?」 「送り迎えは私がしますけど、、、。」
「でもね、保母さんも幸子ちゃんにずーーーーっとくっ付いてるわけにはいかないのよね。」
初老の園長も困り顔。 「どうしましょうねえ?」
そこでママは考えた。 「私がずっと付き添います。」
「本当に出来るんですか? 夏にはプールもやるし遠足もやるんですよ。」
「かまいません。 やれるだけのことは私がします。」
さっちゃんは幼稚園の中をママと一緒に歩いてみた。 ブランコが有る。
滑り台も有る。 砂場も有った。
何人かの子供たちが珍しそうにさっちゃんを見詰めていた。
そしていよいよ入園式の日、、、。
園長は咳払いをしてから話した。
「今日から目の見えない女の子が来ます。 皆さん仲良くしてやってくださいね。」
みんなは小柄な女の子と隣に立っているママを見比べて不思議そうな顔をした。
それから一年、ママは事細かに日記を書いた。 保母さんたちにも読んでもらおうと思ってね。
さっちゃんは少しずつ友達を増やしていった。 まあ意地悪をする子もたくさん居るけど、、、。
青組の担当は井原ひろ子先生。
ひろ子先生もさっちゃんには気を遣ってくれていたんだって。 遠足でもずっとさっちゃんの傍に居てくれた。
卒園式の日、ひろ子先生はさっちゃんに折り鶴をたくさん作ってくれた。
「これからはもっと大変なことが多くなるけど頑張るんだよ。」
幼稚園を出た時、園長が見えなくなるまでさっちゃんを見送ってくれていたのが嬉しかった。
ママはここの卒園生だったから相談に行ってみた。
「見えないんじゃあ大変よね。 来れるかしら?」 「送り迎えは私がしますけど、、、。」
「でもね、保母さんも幸子ちゃんにずーーーーっとくっ付いてるわけにはいかないのよね。」
初老の園長も困り顔。 「どうしましょうねえ?」
そこでママは考えた。 「私がずっと付き添います。」
「本当に出来るんですか? 夏にはプールもやるし遠足もやるんですよ。」
「かまいません。 やれるだけのことは私がします。」
さっちゃんは幼稚園の中をママと一緒に歩いてみた。 ブランコが有る。
滑り台も有る。 砂場も有った。
何人かの子供たちが珍しそうにさっちゃんを見詰めていた。
そしていよいよ入園式の日、、、。
園長は咳払いをしてから話した。
「今日から目の見えない女の子が来ます。 皆さん仲良くしてやってくださいね。」
みんなは小柄な女の子と隣に立っているママを見比べて不思議そうな顔をした。
それから一年、ママは事細かに日記を書いた。 保母さんたちにも読んでもらおうと思ってね。
さっちゃんは少しずつ友達を増やしていった。 まあ意地悪をする子もたくさん居るけど、、、。
青組の担当は井原ひろ子先生。
ひろ子先生もさっちゃんには気を遣ってくれていたんだって。 遠足でもずっとさっちゃんの傍に居てくれた。
卒園式の日、ひろ子先生はさっちゃんに折り鶴をたくさん作ってくれた。
「これからはもっと大変なことが多くなるけど頑張るんだよ。」
幼稚園を出た時、園長が見えなくなるまでさっちゃんを見送ってくれていたのが嬉しかった。