さっちゃんの足跡
7. 目の見えない子訓練
さっちゃんは寄宿舎での生活が始まりました。
ママもパパも居ません。 友達も居ません。
居るのは知らない人ばかり。
「さっちゃん、夕食の時間だから食堂に行きますよ。」 寮母さんが来ました。
でも教えてくれるだけで一緒に行こうとはしません。 なぜ?
「あなたが見えなくて困ってるのは分かってる。 でもね自分から何とかしようって思わなきゃ何も解決しないのよ。」
他の子たちはさっさと行ってしまいました。 さっちゃんはまだまだうじうじしていますね。
「どうするの? 行かないの?」 「行きたい。」
「じゃあどうするのかなあ?」 「、、、。」
寮母さんは辛抱強くさっちゃんから言ってくるのを待ちます。
やがてやっとさっちゃんが「連れてって。」と小さな声で言いました。
「さっちゃん、私はママでもお友達でもないのよ。 それじゃあ連れてってあげられないわ。」
そう言われたさっちゃんは口をモゴモゴさせながら黙り込んでしまいました。
「お願いする時にはね、連れて行ってくださいって言うのよ。 分かるかな?」
寮母さんは少し笑顔になってさっちゃんを見ました。
それでさっちゃんは小さな声で「私を連れて行ってください。」ってやっとの思いで言いました。
寮母さんはさっちゃんの手を取るとドアノブや廊下の手摺などを触らせながら歩いて行きます。
「いい? 何回かみんなで一緒に歩くからしっかり覚えて一人で歩き回れるようになるんだよ。」
食堂にはたくさんの子供たちが来ていてもう食事をしています。
「いいかい? 手前に箸が有ります。 その向こう側にご飯とおかずが並んでいます。 10時の方向、こっちにお茶が有ります。 1時の方向にはスープが置いてあります。 自分の手で確かめてください。」
説明を聞きながら恐る恐る手を伸ばしていくさっちゃん。 これから一人で何でも出来るようになるまでみんなが助けてくれるんですねえ。
でもだからって甘えることは出来ません。 大丈夫かな?
ママもパパも居ません。 友達も居ません。
居るのは知らない人ばかり。
「さっちゃん、夕食の時間だから食堂に行きますよ。」 寮母さんが来ました。
でも教えてくれるだけで一緒に行こうとはしません。 なぜ?
「あなたが見えなくて困ってるのは分かってる。 でもね自分から何とかしようって思わなきゃ何も解決しないのよ。」
他の子たちはさっさと行ってしまいました。 さっちゃんはまだまだうじうじしていますね。
「どうするの? 行かないの?」 「行きたい。」
「じゃあどうするのかなあ?」 「、、、。」
寮母さんは辛抱強くさっちゃんから言ってくるのを待ちます。
やがてやっとさっちゃんが「連れてって。」と小さな声で言いました。
「さっちゃん、私はママでもお友達でもないのよ。 それじゃあ連れてってあげられないわ。」
そう言われたさっちゃんは口をモゴモゴさせながら黙り込んでしまいました。
「お願いする時にはね、連れて行ってくださいって言うのよ。 分かるかな?」
寮母さんは少し笑顔になってさっちゃんを見ました。
それでさっちゃんは小さな声で「私を連れて行ってください。」ってやっとの思いで言いました。
寮母さんはさっちゃんの手を取るとドアノブや廊下の手摺などを触らせながら歩いて行きます。
「いい? 何回かみんなで一緒に歩くからしっかり覚えて一人で歩き回れるようになるんだよ。」
食堂にはたくさんの子供たちが来ていてもう食事をしています。
「いいかい? 手前に箸が有ります。 その向こう側にご飯とおかずが並んでいます。 10時の方向、こっちにお茶が有ります。 1時の方向にはスープが置いてあります。 自分の手で確かめてください。」
説明を聞きながら恐る恐る手を伸ばしていくさっちゃん。 これから一人で何でも出来るようになるまでみんなが助けてくれるんですねえ。
でもだからって甘えることは出来ません。 大丈夫かな?