さっちゃんの足跡

8. 学校へ行こう!

 朝になりました。 7時に放送が入ります。
「起床時間です。 起きてください。」
 同室の人たちがバタバタと布団を畳み始めました。
 最年長 5年生の女の子がさっちゃんの所に来ました。
「いいかい? 私と一緒に布団を畳もう。」
そう言うとさっちゃんに布団の端を持たせて、、、。
「ここをこうしてこうやって布団を畳んだら押し入れに入れるんだよ。」
 久美姉ちゃんは寮母さんから「さっちゃんは初めてだから困っていたら教えてあげてね。」って言われてたんですよ。
 それで布団を片付けて顔を洗うとロビーで点呼を受けます。
 「女子棟 3号室。」 「4名以上ありません。」
それが済むと寄宿舎の掃除ですねえ。 朝から大変。
 それからやっと朝食です。 久美ちゃんとさっちゃんは一緒にやってきました。
「食べ終わったら一緒に学校へ行こうね。」 「はい。」
「緊張しなくてもいいのよ。 私は怖くないから。」 「そうですか。」
 それでもさっちゃんはまだまだ知らないことばかり。 学校だってこれからです。
 8時20分になりました。 「登校時間です。 皆さん元気に登校しましょう。」
放送が入ったのでさっちゃんも靴を履いて通学路へ出ます。 でもまだまだ分からないことだらけ。
 「白状はこういう風に持ってこういう風に使うのよ。」
久美ちゃんが丁寧に教えてくれます。 持つのも使うのも初めて。
 今は久美ちゃんが居るからいいけれど居なくなったらどうしましょう?
通学路は時々車も走ってきます。 表通りから裏通りへの抜け道にもなってるんです。
時々は大きなトラックも走ってきます。 怖いですねえ。
 そんな通学路を歩いて学校へ行くわけです。 校門を入るとさすがに安全かなあ。
昇降口に入るといくつかの下駄箱が並んでいます。 小学生は一番右側。
さっちゃんはその一番手前側です。 久美ちゃんが場所を教えてくれました。
 上靴に履き替えると教室へレッツゴー! 何が始まるのかなあ?
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