御曹司との交際0日婚なんて、聞いてません!──10年の恋に疲れた私が、突然プロポーズされました
「俺の人生をかけて、ずっと──幸せにしたい人だ。」

その一言に、全身の力が抜けていく。

泣きそうなのに、どうしてか笑ってしまいそうで。

胸がぎゅっと締めつけられて、たまらなかった。

すると律さんは、私の頬に何度も、何度も、キスを落とした。

右も、左も、額にも、鼻先にも。

まるで愛しさが溢れて止まらないように。

「ああ……どうしたら……千尋への愛を、もっと……知ってもらえるんだろう……」

律さんのその声は、喉の奥で震えていた。

次の瞬間、唇が重なった。

「んん……っ!」

熱い。

深く、貪るようなキス。

舌が絡み、息が奪われる。

こんなにも激しいキス、初めてだった。

「も……う……ダメェ……」

そう呟くと、律さんが囁く。

「まだだよ……」

熱っぽい吐息が、唇の端をなぞる。

そしてまた、角度を変えて重ねられる口づけ。

ねっとりと、執拗に。

離れてはまた吸い寄せられる。
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