御曹司との交際0日婚なんて、聞いてません!──10年の恋に疲れた私が、突然プロポーズされました
「ありがとう。でもきっと、これからも千尋を口説く奴は現れると思う。」

「そんな人、いないよ。」

「いや、分からない。千尋は綺麗だから。」

その言葉に思わず頬が熱くなった。

街灯の下、彼は私の手を取り、指先にそっと唇を寄せた。

「だから俺は――どんな奴が現れても、千尋に選ばれ続ける男でいたい。」

静かな誓いの声。

夜の空気が、ぴたりと止まった気がした。

「律さん……」

「ただの夫じゃなくて、恋人としても、男としても。」

その真っ直ぐな目を見て、胸がぎゅっとなる。

この人は、誰にも渡したくない。

「……じゃあ、私も選び続ける。何度でも、律さんを。」

顔を寄せた律さんが、私の額にそっとキスを落とす。

「愛してるよ、千尋。」

空を見上げると、星がひとつだけ、瞬いていた。

家に帰ってきた律さんは、無言のまま私の手を取ると、そのまま寝室へと導いた。

「千尋、服……脱いで、見せて。」
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