御曹司との交際0日婚なんて、聞いてません!──10年の恋に疲れた私が、突然プロポーズされました
「……んっ……あぁ……」

思わず声が漏れてしまう。けれど律さんはその声すら、唇でふさぐようにキスしてくれた。

「痛くない?……大丈夫?」

「うん……律さんが優しいから……」

キスを重ねながら、律さんの動きがゆっくりと始まる。

まるで大切に、私の全部を抱きしめるように──

「千尋……気持ちいい……」

「私も……律さんの全部が……好き……」

お湯の音と、ふたりの重なる吐息だけが響く空間。

「ああ……」

律さんの熱を帯びた視線が、私の体に注がれる。

「ごめん、いつもよりも感じてる。」

律さんの切ない声。それだけで私は心が満たされる。

「こんなところで……ああ……千尋を味わってる……」

立ったまま、二人で抱きしめ合ったまま、二人の体が一つになっている。

「律さん、来て……」

私のその一言に、律さんの動きが深く、そして強くなった。
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