御曹司との交際0日婚なんて、聞いてません!──10年の恋に疲れた私が、突然プロポーズされました
「……ま、まあ、水着なんてそんなもんでしょ?」

私が苦笑いを浮かべると、律さんはピクリと口角を上げた。

「……だめ。千尋があんな格好して他の男に見られるの、全然よくない。」

「え、でもここプールだし……」

「だめ。今日は、俺の目だけで満足させて?」

そう言って、律さんは私の腕を取り、スッとナイトプールの端のカバナへと導いた。

まるで「人目を避けるように」──。

「ちょ、律さん⁉ ここ暗いけど……」

私が慌てて律さんを引き留めようとする。

「そう。暗いから、ちょっとくらい……触っても、バレないでしょ?」

「ええっ⁉」

彼の手が、私のウエストに回る。ビキニの上から、そっと胸に触れる指先──

「千尋……本当に、こんな姿で俺を挑発して、どうなるかわかってる?」

「ち、ちがっ……そういうつもりじゃ……」

離そうとしても、律さんが離れてくれない。

「じゃあ、なんでパット入れてるの?」

「えっ⁉」

──ばれた⁉
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