御曹司との交際0日婚なんて、聞いてません!──10年の恋に疲れた私が、突然プロポーズされました
「……ああ、俺もう……どうしようもなく、千尋が愛おしい……」

熱が、想いが、未来へと繋がっていく。

せりあがる律さんの体に抱かれながら、私は未来を感じていた。

「ああ、千尋っ……!」

律さんの叫びと共に、一つの波が私を突き抜ける。

「んああっ!」

快感の波が身体を駆け抜け、私は無意識に律さんの背中に爪を立てていた。

──その夜、私は確かに、律さんの「命」を受け取った。

身体の奥まで届いた熱が、心の奥にも染み渡る。

「はぁ……はぁ……千尋、大丈夫?」

荒い息の中で囁かれる律さんの声に、私はうんとうなずいた。

心地よい疲労と、律さんの体温。

ただそれだけで、全てが満たされていた。

律さんは私をしっかりと腕の中に抱いたまま、ゆっくりと横になる。

「なんか……今夜のこと、忘れられない。」

その呟きに、私もそっと頷いた。
私も──忘れない。
いや、忘れられない。
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