御曹司との交際0日婚なんて、聞いてません!──10年の恋に疲れた私が、突然プロポーズされました
そして私は、夕食を作って律さんの帰りを待っていた。

メニューは、煮込みハンバーグと野菜のポタージュ、それから彼の好きなガーリックトースト。

時計を見ると、もう19時。

「早く帰る」って言ってたのに、まだ帰ってこない。

不安になってLINEを送ってみる。

すぐに返信が来た。

《もう少しで帰るから。》

もう少しって、どのくらい?

私はスマホをテーブルに置き、テーブルに料理を並べた。

だけど──

20時を過ぎても、玄関の扉は開かない。

蝋燭の灯りをつけようかとも思ったけれど、そんなロマンチックな空気じゃない。

「なんか……寂しいな。」

ふと呟いた自分の声が、思ったよりも大きく感じる。

結婚する前の一週間。

あの時は毎日18時半には私の家に来て、ご飯を食べてくれてた。

楽しそうに、嬉しそうに、まるで学生みたいに。

「おかえり」って言えるのを、こんなに楽しみにしてたのに。
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