亡国の騎士は勝気な皇女殿下をご所望です──剣を捧げたその日から、貴女は俺のすべてです
そして私は、皇太子として――
ただの飾りの剣を胸に抱くことになった。
「第一皇女、ノエルティア・ユグドレア。そなたに、皇太子の任を与える」
父王の厳かな声が、玉座の間に響く。
大臣たち、廷臣たちの視線が、私一人に注がれていた。
「このノエルティア、わが命を懸けて、この国を守り抜くと誓います」
そう宣言した私は、用意された剣を手に取った。
だが、それは――形だけのものだった。
本物と見まごうほど美しいが、刃は鈍く、どれだけ振っても何も切れはしない。
“皇太子が持つ象徴”としての、ただの儀礼用の剣。
私はその剣を胸に掲げ、深く息を吐いた。
これは、戦うための剣ではない。
でも私は、戦わなければならない。――この国の未来のために。
心の奥底に湧き上がる熱を押し殺すように、私は静かに剣を納めた。
ただの飾りの剣を胸に抱くことになった。
「第一皇女、ノエルティア・ユグドレア。そなたに、皇太子の任を与える」
父王の厳かな声が、玉座の間に響く。
大臣たち、廷臣たちの視線が、私一人に注がれていた。
「このノエルティア、わが命を懸けて、この国を守り抜くと誓います」
そう宣言した私は、用意された剣を手に取った。
だが、それは――形だけのものだった。
本物と見まごうほど美しいが、刃は鈍く、どれだけ振っても何も切れはしない。
“皇太子が持つ象徴”としての、ただの儀礼用の剣。
私はその剣を胸に掲げ、深く息を吐いた。
これは、戦うための剣ではない。
でも私は、戦わなければならない。――この国の未来のために。
心の奥底に湧き上がる熱を押し殺すように、私は静かに剣を納めた。