悲劇のセイレーンにささやかな愛を
「今日からこのクラスに入ることになった水流園澪さんだ。みんな仲良くするように!」
先生に説明された彼女を見てざわめき始める教室。
「え?え?かわいくね?」
「朝見た子だ!うちのクラスとか神すぎる」
想像してた風景にはぁ、とため息をついていると。
「水流園さん?どこから来たんですかー!」
その中の1人から質問が上がった。
「……っ、……」
澪は口は動かすしたもののもちろん声は出ない。
「ちょっと何してんの、水流園さん緊張してるんだからー!」
「いやこれくらいなら答えてくれるかなってさ」
今は緊張していると捉えてもらえたみたいだが、バレるのも時間の問題だ。
ほりじゅん先生が立ち上がろうとしたのを視界の端で捉え。
「……澪は事情があって声が出ないんだ。ただ筆談はできるから。そこの所理解しておいて欲しい」
思わず制するように言うと。