イケメンから抜け出したい
噂になってるだけなら、もしかしたら断れるかもしれない。
「じゃあ説明会にだけ行ってきます」
私がそういうと、予想はしていたけど、この場にいる全員の顔が明るくなった。
「本当?菖蒲!」
「断りにいくだけね」
「断れなかったらどうするの」
………確かに。
「そもそも、断るなんてもったいないからやめときなさい」
もったいない?なにが。
行きたくもない学校に行けと?
ありえない。
私は少々イラついて校長室を出た。
「和泉学園って知ってる?」
翌朝。
私は親友の翠寧に聞いてみた。
と言っても、特待生とやらは伝えていない。
「知ってるけど、どしたの急に」
「えっ、まあ風の噂で……」