王子姫は旦那様に可愛いと言われたい


「それでは、今日ここに集まった素敵なご縁に、乾杯!」

「乾杯!!」

 乾杯の挨拶を皮切りに、グラスをかち合わせる賑やかな音が響いた。ひと口お酒を飲んだあと、自然と拍手が沸き起こる。

「まずは真尋と桜司(おうじ)さん、婚約おめでとう!」

「っ、ありがとうございます」

 真尋の高校時代の友人四人に祝福され、私は頭を下げる。初対面の方ばかりで緊張していたものの、みな優しそうな人ばかりで私は内心ホッとしていた。

「姫香も香宮さんも、おめでとう! 披露宴での友人代表のスピーチもウェルカムボード作りも、任せてよ!」

「ありがとうございます、そう言ってもらえると心強いです」

 続いて口を開いたのは、私の高校時代の友人四人。みんな結婚式の準備に協力的ということもあり、真尋も安心したようだった。

「さてさて、今日は初めての顔合わせなので、堅苦しいことは抜きにしませんか?」

「さんせーい!」

 真尋の友人である佐伯さんの提案に、女子一同は元気に頷いた。
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