王子姫は旦那様に可愛いと言われたい
「当時は今よりもっと髪が短かったんですけど、イケメンアイドルみたいですごく似合ってたんですよ! ファンの子もたくさんいて、バレンタインには机にチョコレートの箱が山積みになってましたもん」

「そうそう! あとは、二年生の時に文化祭でシンデレラやった時は、王子役がハマりすぎて黄色い声が上がってたし」

「ちょ……うちが女子高だったから、背が高い私が悪目立ちしてただけだって」

「へえ……もしかして、高校の卒業アルバムで見れます?」

 慌てる私の横で、真尋は興味ありげな表情になっていた。

「もちろん!」

「よし、実家に挨拶行く時見せてもらおう」

「もう、真尋ってば……!!」

 そんなこんなで、飲み会は大盛り上がりで幕を閉じたのである。
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