皇太子妃を公募で決めるなんて聞いてません~見返す為に応募したのに皇太子殿下に心奪われてしまいました~
「……え?」

信じられなかった。

あの皇太子殿下が?

わざわざ、私たちの応募を“見に来る”と?

「どうやら、“真剣に応募してくる者の目”を、直接見たいんですって。……殿下らしいと言えば、らしいけど」

ぐらりと胸が揺れる。

見られる。私が。

あの人に。私の“覚悟”が──試される。

「そうね。見学に行くわ。」

私は、窓の外を見つめた。

翌日、午前十時。

私はリディアとともに、王宮内の一角に設けられた公募受付へと向かった。

石造りの高い天井。陽光の差し込む大理石の床。

そこには、すでに数名の貴族令嬢が順番を待っていた。

「ええっと、応募はお二人揃って?」

受付にいた書記官が、笑みを浮かべて尋ねる。

「ええっと、応募はお二人揃って?」

受付にいた書記官が、笑みを浮かべて尋ねる。

「今日は、私一人です。」

リディアが一歩進み出て、凛とした声で答えた。

手に持っていた応募用紙を差し出そうとしたその瞬間──
横から、スッと手が伸びた。
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