皇太子妃を公募で決めるなんて聞いてません~見返す為に応募したのに皇太子殿下に心奪われてしまいました~
お父様のその手が、私の背中を追ってこないことに、少しだけ安堵した。
けれど、その代わりに、心がとても寒かった。
翌朝、部屋の扉が乱暴に開かれた。
「セラフィーヌ、皇太子殿下がいらっしゃっている!」
お父様の険しい表情に、私は目を瞬いた。
「アレシオ殿下が……?」
急いで窓辺に駆け寄ると、玄関先に彼の姿が見えた。
美しい花束を手に、どこか不安げな顔で立っている。
その姿に胸が痛んだ。
「……部屋に通すぞ。」
お父様が踵を返しかけた時、私ははっきりと口にした。
「……もう、会うことはありません。」
「なにを言っている。あれほどおまえを――」
「だからです。」
私は震える声で続けた。
「これ以上、会えば……気持ちが揺らいでしまいます。」
お父様はしばし黙ったのち、何も言わずに部屋を出て行った。
しばらくして、玄関前のアレシオ殿下が頭を下げ、お父様から何かを聞き取った。
けれど、その代わりに、心がとても寒かった。
翌朝、部屋の扉が乱暴に開かれた。
「セラフィーヌ、皇太子殿下がいらっしゃっている!」
お父様の険しい表情に、私は目を瞬いた。
「アレシオ殿下が……?」
急いで窓辺に駆け寄ると、玄関先に彼の姿が見えた。
美しい花束を手に、どこか不安げな顔で立っている。
その姿に胸が痛んだ。
「……部屋に通すぞ。」
お父様が踵を返しかけた時、私ははっきりと口にした。
「……もう、会うことはありません。」
「なにを言っている。あれほどおまえを――」
「だからです。」
私は震える声で続けた。
「これ以上、会えば……気持ちが揺らいでしまいます。」
お父様はしばし黙ったのち、何も言わずに部屋を出て行った。
しばらくして、玄関前のアレシオ殿下が頭を下げ、お父様から何かを聞き取った。