皇太子妃を公募で決めるなんて聞いてません~見返す為に応募したのに皇太子殿下に心奪われてしまいました~
「……はい。」

声が震えるのを、必死で堪えながら返事をした。

「はい。私でよければ……喜んで、殿下の妃になります。」

次の瞬間、アレシオ殿下が勢いよく立ち上がり、私を強く、そして優しく抱きしめた。

まるで何もかもを包み込むように、深く、深く。

「ありがとう、セラフィーヌ……ありがとう。」

その言葉に、もう堪えきれなかった。私の目から涙が溢れ出す。

でも、それは悲しみの涙ではなく、喜びの、それ以上に愛の涙だった。

会場がどよめいた後、自然と拍手が沸き起こった。

「まあ……!」
「なんて素敵な……!」
「まるで恋物語みたいだわ……!」

マリアンヌ皇女でさえ、苦笑しながらその場を静かに下がっていく。

王妃がそっと頷き、国王も驚きながらもどこか安堵の表情を見せていた。

貴族たちも、最初は戸惑っていたが、やがてその拍手に加わっていく。



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