皇太子妃を公募で決めるなんて聞いてません~見返す為に応募したのに皇太子殿下に心奪われてしまいました~
「姉上……」

「アシュトン殿下、そしてケイシー。私たちの婚約も、最初は身分に縛られるものだった。でも、変わり始めているんです。王族の結婚も、公募という風が吹き込んだことで、新しい時代が始まろうとしている。」

そう。愛する人と結ばれることが、当たり前になる未来に──。

「だから、どうか希望を捨てないで。お二人の恋も、きっと認められる日が来ます。」

ケイシーが、はっとした顔で私を見つめた。

そしてアシュトン殿下は深く頭を下げた。

「ありがとうございます、姉上。……兄上は、幸せ者ですね。」

その言葉に思わず頬が熱くなる。私は微笑んで頷いた。

──いつか、アシュトン殿下とケイシーが、誰の目も気にせず寄り添える日が来ますように。

私はそう祈りながら、そっとその場を後にした。

そして私はある日の日中、ケイシーの手を取り、王宮へと招いた。

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