皇太子妃を公募で決めるなんて聞いてません~見返す為に応募したのに皇太子殿下に心奪われてしまいました~
アレシオ殿下は、私の手をそっと引いた。
ああ、手が震えている。
なのに、彼の手はそれを包み込むように、静かに強く握ってくれる。
「さっきの君は、少しだけ無理をしていた。でも、本当の君は──あんなものじゃないはずだ。」
私は、目を見開いた。
「……見て、いたのですね。」
「見ていたよ。全部。」
その言葉に、胸が熱くなった。
誰にも気づかれなかった、私の小さな強がりや必死さ。
それを、たった一人でいい──見てくれていた人がいた。
「じゃあ……もう一度だけ、踊らせてください。」
私は、彼に手を差し出した。
さっきとは違う、素のままの私の手を。
そして、アレシオ殿下が小さく微笑んだ。
「その笑顔が、いい。」
彼の言葉に、初めて心から微笑むことができた気がした。
──試験でも、選ばれるかどうかでもなく。
今この瞬間だけを、私達は踊っていた。
まるで、誰の評価も要らないと言わんばかりに。
ああ、手が震えている。
なのに、彼の手はそれを包み込むように、静かに強く握ってくれる。
「さっきの君は、少しだけ無理をしていた。でも、本当の君は──あんなものじゃないはずだ。」
私は、目を見開いた。
「……見て、いたのですね。」
「見ていたよ。全部。」
その言葉に、胸が熱くなった。
誰にも気づかれなかった、私の小さな強がりや必死さ。
それを、たった一人でいい──見てくれていた人がいた。
「じゃあ……もう一度だけ、踊らせてください。」
私は、彼に手を差し出した。
さっきとは違う、素のままの私の手を。
そして、アレシオ殿下が小さく微笑んだ。
「その笑顔が、いい。」
彼の言葉に、初めて心から微笑むことができた気がした。
──試験でも、選ばれるかどうかでもなく。
今この瞬間だけを、私達は踊っていた。
まるで、誰の評価も要らないと言わんばかりに。