皇太子妃を公募で決めるなんて聞いてません~見返す為に応募したのに皇太子殿下に心奪われてしまいました~
「……ありがとう、リディア。」

胸の奥がじんと熱くなって、言葉がそれ以上出てこなかった。

「それに、マリアンヌ皇女もエミリアも、選ばれて当然だわ。」

リディアは、どこか遠くを見るように微笑んだ。

「……あの二人のために、ううん……セレフィーヌ、あなたも入れて。この三人のための公募だったのだから。」

その言葉に、私は胸を衝かれた。

思わず、リディアの顔を見つめる。

彼女の目が、少しだけ潤んでいた。

「でもね──」

リディアはふわりと笑って言った。

「ここまで来られて、よかったの。」

「リディア……」

「だって一時でも、アレシオ殿下と会話できたんだもの。」

その声音は、少しだけ震えていたけれど、確かに喜びに満ちていた。

言葉にならなかった。
私は、ただリディアをそっと抱きしめた。

「リディア……あなたは、十分に立派だったわ。」
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