半妖の九尾の狐は神巫女を独占中
琥珀のおかげで吹っ切れた私は玖夜様の元に走って向かう。
「きゅ、玖夜様っ・・・!!」
「悠乃?どうしたんだい?そんなに息を切らして・・・」
「玖夜様っ、お話が、ありますっ・・・!!」
息も絶え絶えに言葉を紡ぐと、とりあえず息を整えるように伝えられる。
だけど、息も整わないまま、私は口を開いた。
「玖夜様は、私の初恋なんですっ・・・!」
「・・・え?」
「小さい頃に会った時から、ずっとっ・・・!!そして今もっ・・・!!玖夜様が好きですっ・・・!!」
勢いに任せて自分の想いをさらけ出す。
玖夜様は突然の事で驚いているようだ、状況を飲み込もうと目を白黒させている。
「・・・・・・それ、本当かい?」
「こんな事、嘘なら言いませんっ!」
「・・・そっか。そうだったんだね」
私の言葉を聞いた玖夜様は、表情を和らげて私の方へと近付く。
そして、優しく包み込むように私の体を抱き締めた。
玖夜様の匂いと温もりが私の身に染みる。
「・・・だけど・・・1つ、引っかかる所があるんです」
私は、玖夜様に抱き締められながら気掛かりな事を伝えた。
それは──種族の差。
どう足掻いても、私は玖夜様より早くこの世を去る。
どうしたってずっと一緒にいられる訳じゃない。
それだけが、ずっと引っかかっていた。
それを玖夜様に伝えると、あぁ・・・とわかってたと言わんばかりの反応をする玖夜様。
「確かに、“ただの”人間と私だったらそうなってしまうね。・・・だけど、悠乃は私の“神”巫女だ」
「・・・?どういう事ですか?」
「神巫女になる契約を結んだ時、体が光ったでしょ?あれはね、私の中に宿る神気を流し込んだんだ。神巫女として、ずっとあり続けられる為にね」
玖夜様の言葉に、契約を結んだ時に額にキスを落とされた時に体が光り輝いていた事を思い出す。
あの時なんで光ったのか不思議だったけど、神気を流し込んでいたからだったんだ。
「1度神気を流し込んだらずっと神気を体内に取り込むことになる。神巫女は、その神気を糧に生きることができるんだ。神気を流し込んだ神があり続ける限りね」
「つまり・・・玖夜様が神様であり続ける限り、私は玖夜様の傍に居られるって事ですか?」
「そういう事。だから悠乃が憂いている事は起きないんだよ 」
その事実を聞き、私は酷く安心する。
玖夜様を置いていくことはないんだ・・・。
「それと同時に、悠乃はもう私から離れられないって事になる。・・・今なら手放してあげられるから、考え直すなら──」
「いいえ、傍にいます。ずっと、永遠に。私は玖夜様に会ってから玖夜様に心をずっと奪われているんです。玖夜様の心をずっと奪わないと気が済みません」
私の体を離そうと腕の力を緩める玖夜様に、私はしがみつくように抱き締める力を強くした。
私は思ったよりも一途なようだ、じゃなきゃ10年も前にした初恋を今の今までこじらせてないはずだ。
今後、玖夜様以外を好きになれる気がしない。
だから、私は迷わずに玖夜様の傍にいることを決めた。
「・・・全く・・・そんなに可愛い事を言っちゃって・・・。後で後悔しても知らないよ?」
「そう言う玖夜様こそ、もっと素敵な人が現れても離れてあげませんからね」
「望むところだよ。言ったでしよ?この想いは強くなれど風化しない、って」
そう言い切った玖夜様は私の頬に手を添えてゆっくりと近付いてくる。
視界いっぱいに玖夜様の端正な顔が広がるのと同時に私は玖夜様の求愛を受け入れるように目を閉じた。
幸せな気持ちを抱えたまま、優しいキスを交わした。
「きゅ、玖夜様っ・・・!!」
「悠乃?どうしたんだい?そんなに息を切らして・・・」
「玖夜様っ、お話が、ありますっ・・・!!」
息も絶え絶えに言葉を紡ぐと、とりあえず息を整えるように伝えられる。
だけど、息も整わないまま、私は口を開いた。
「玖夜様は、私の初恋なんですっ・・・!」
「・・・え?」
「小さい頃に会った時から、ずっとっ・・・!!そして今もっ・・・!!玖夜様が好きですっ・・・!!」
勢いに任せて自分の想いをさらけ出す。
玖夜様は突然の事で驚いているようだ、状況を飲み込もうと目を白黒させている。
「・・・・・・それ、本当かい?」
「こんな事、嘘なら言いませんっ!」
「・・・そっか。そうだったんだね」
私の言葉を聞いた玖夜様は、表情を和らげて私の方へと近付く。
そして、優しく包み込むように私の体を抱き締めた。
玖夜様の匂いと温もりが私の身に染みる。
「・・・だけど・・・1つ、引っかかる所があるんです」
私は、玖夜様に抱き締められながら気掛かりな事を伝えた。
それは──種族の差。
どう足掻いても、私は玖夜様より早くこの世を去る。
どうしたってずっと一緒にいられる訳じゃない。
それだけが、ずっと引っかかっていた。
それを玖夜様に伝えると、あぁ・・・とわかってたと言わんばかりの反応をする玖夜様。
「確かに、“ただの”人間と私だったらそうなってしまうね。・・・だけど、悠乃は私の“神”巫女だ」
「・・・?どういう事ですか?」
「神巫女になる契約を結んだ時、体が光ったでしょ?あれはね、私の中に宿る神気を流し込んだんだ。神巫女として、ずっとあり続けられる為にね」
玖夜様の言葉に、契約を結んだ時に額にキスを落とされた時に体が光り輝いていた事を思い出す。
あの時なんで光ったのか不思議だったけど、神気を流し込んでいたからだったんだ。
「1度神気を流し込んだらずっと神気を体内に取り込むことになる。神巫女は、その神気を糧に生きることができるんだ。神気を流し込んだ神があり続ける限りね」
「つまり・・・玖夜様が神様であり続ける限り、私は玖夜様の傍に居られるって事ですか?」
「そういう事。だから悠乃が憂いている事は起きないんだよ 」
その事実を聞き、私は酷く安心する。
玖夜様を置いていくことはないんだ・・・。
「それと同時に、悠乃はもう私から離れられないって事になる。・・・今なら手放してあげられるから、考え直すなら──」
「いいえ、傍にいます。ずっと、永遠に。私は玖夜様に会ってから玖夜様に心をずっと奪われているんです。玖夜様の心をずっと奪わないと気が済みません」
私の体を離そうと腕の力を緩める玖夜様に、私はしがみつくように抱き締める力を強くした。
私は思ったよりも一途なようだ、じゃなきゃ10年も前にした初恋を今の今までこじらせてないはずだ。
今後、玖夜様以外を好きになれる気がしない。
だから、私は迷わずに玖夜様の傍にいることを決めた。
「・・・全く・・・そんなに可愛い事を言っちゃって・・・。後で後悔しても知らないよ?」
「そう言う玖夜様こそ、もっと素敵な人が現れても離れてあげませんからね」
「望むところだよ。言ったでしよ?この想いは強くなれど風化しない、って」
そう言い切った玖夜様は私の頬に手を添えてゆっくりと近付いてくる。
視界いっぱいに玖夜様の端正な顔が広がるのと同時に私は玖夜様の求愛を受け入れるように目を閉じた。
幸せな気持ちを抱えたまま、優しいキスを交わした。