売られた令嬢、冷たい旦那様に溺愛されてます
私はクライブを見た。

クライブもまた、静かに私を見返していた。

その目には迷いがなかった。むしろ誇りのような、強い光があった。

私もゆっくりと頷いた。

その瞬間──カルデン公爵が立ち上がった。

「そしてもう一人、会わせたい人物がいる。」

扉の方へ手を振る。

重たい音を立てて、執事が扉を開けると、一人の人物が静かに入ってきた。

「クラディア、覚えているだろうか。」

重々しい声と共に現れた人物──

その姿を見た瞬間、私ははっと息を呑んだ。

「……エストレーン伯爵様?」

「そうだよ。かつて、おまえの父──クリフォードと親交のあった、エストレーンだ。」

懐かしいその名に、胸が熱くなった。

「クラディア……長い間、探していたんだ。クリフォードが亡くなってから、おまえの居場所をずっと──」

その目に、うっすらと涙が光っていた。
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