売られた令嬢、冷たい旦那様に溺愛されてます
やがてカルデン家からの補佐官が来て、北方ではこうしているという情報を元に、私が執務をするようになると、クライブの顔色もよくなってきた。

「伯爵は、聡明でいらっしゃいますね。」

補佐官が感心したように言った。年配の男性で、カルデン家に長く仕えていた人物だという。

「さすがはスクールを良い成績で卒業しただけのことはあります。」

「ありがとう。」

思わず微笑んだ。まさかこの執務室で、あの頃の努力が報われるような言葉をもらえるなんて。

「お世辞じゃありませんよ。実際、数年前にカルデン家の領地で起きた干ばつ対策と同じような判断を、今朝の会議で即座に下されました。若いのに、実にお見事です。」

「そう言っていただけると、少し自信になります。」

「それに……」

補佐官がふと声を潜めた。

「クライブ様が、今朝とても晴れやかな顔をしておられましたよ。まるで肩の荷が下りたような。」
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