売られた令嬢、冷たい旦那様に溺愛されてます
そして……クライブはまるで子供のように、小さく叫んだ。

「やったぁ……!」

「……クライブ」

彼の声が夜の静寂に溶けていく。

その笑顔に、不安が少しだけ溶けた気がした。

数日後の午後、執務を終えた私のもとに、クライブが小さな箱を抱えてやってきた。

「クラディア、これ……」

「え? どうしたの?」

差し出された木の箱をそっと開けると、そこには──

真っ白なベビー服が、丁寧に畳まれて入っていた。

「……えっ? もう……用意したの?」

中には、柔らかな肌着に、小さなよだれかけ、毛糸の靴下まで揃っていた。

「まだ確定したわけじゃないのに……」

私は思わず顔に手を当てた。嬉しくて、胸がいっぱいになって。

「クラディアは刺繍が得意だろ?」

クライブは照れくさそうに笑いながら言った。

「だから、今のうちから刺繍しておいたらどうかと思って。生まれてくる子に、君の手で作ったものを着せてやれたらって。」
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