売られた令嬢、冷たい旦那様に溺愛されてます
「クライブ。クラディアを頼むよ。」

伯爵の声が少しだけ掠れていた。

「──お任せください。」
クライブは真っ直ぐに答え、私の手を優しく取った。

教会に静寂が広がる。

神父様の声に導かれ、私たちはあの夜と同じ宣誓の言葉を口にした。

「私、クライブ・オーエンは、伯爵クラディア・アバーンを妻とし、これを敬い、支え──一生、愛しぬくことを誓います。」

「私、クラディア・アバーンは、公爵クライブ・オーエンを夫とし、これを敬い、支え──一生、愛しぬくことを誓います。」

あの時は、命の灯が今にも消えそうな中で交わした誓い。

今日は、神と皆の前で、しっかりと──確かな形で結ばれる。

「誓いのキスを。」

その瞬間、私は少しだけ照れて、目を伏せた。

でもクライブはそっと私の顎を引き上げて、優しくキスを落とす。

──まるで、この世界に私たちしかいないかのように。
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