売られた令嬢、冷たい旦那様に溺愛されてます
産声。
力強く、生命の誕生を知らせる声が、部屋中に満ちた。

「元気な男の子です!」

その言葉に、私は目を見開いた。

「……クライブ……!」

「やった……やったぞ、クラディア……!」

クライブは私の肩を抱きしめ、何度も頷いた。

まるで、神への感謝を言葉にできずにいるように。

「君が言った通り、男の子だったわね。」

「いや──君が、この子を運命だって信じてくれたからだ。」

やがて赤子は、ふわふわの毛布に包まれ、私の胸の上にそっと乗せられた。

小さな、小さな手。
でもその手は、しっかりと生きようとしていた。

「こんにちは……私たちの、宝物。」

涙が、頬を伝う。

何人目でも、命の誕生は尊くて、愛おしくて、かけがえがない。

「……君の名前、もう決めてあるんだ。」

クライブは赤子の顔を覗き込むと、静かに言った。

「クリストファー──クラディアと俺の、希望そのものだ。」
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